「海猿」

を見ました。

「海の男」と「海の怖さ」

が描かれている映画だと思います。

 

僕はかつてダイビングサークルに所属していました。

なのでこの映画の存在は前から聞いていましたが

実際に見るのは初めてです。

 

自分のやっていた遊びのダイビングと

人命救助のダイビングでは比べ物にならないです。

テキストに載っているようなトラブルが

実際問題として起こっている世界があるんですね。

トレーニングの質もまったく違います。

 

「海の怖さ」

を実感したことが僕にも何回かあります。

 

僕はサーフィンをするのですが

去年の台風の時のことでした。

ビギナークラスの僕は

好奇心に負けてつい海に行ってしまいました。

 

サーフィンというものは

「波に乗る」とか「波待ちをする」ということ以前に

パドルして沖に出なければいけません。

ゲティングアウトといいます。

 

しかしいくらパドルしてもいっこうに

前に進まない。

波に押し返されてしまうのです。

そのうち大きい波が来てボードごと巻かれてしまいました。 

 

海というものは恐ろしいもので

なんとか浮上しても次から次へと新しい波がやってきます。

そのたびに水中へと沈められました。

自分の意思とは関係なく

何度も何度も

水中と水上を行ったりきたりさせられるのです。

 

さらに恐ろしいことがあります。

とりあえずの安全を確保するために

必死にボードにしがみつこうとするのですが、

そのボードが逆に凶器になるのです。

自分はロングボードなので

長さが3メートルほどあるのですが、

波にまかれボードから離れた後に海面に顔を出すと

今度は自分に向かってボードが突っ込んでくるのです。

そしてよけるためにまた水中に

潜るという状態でした。

 

思うように呼吸が出来ず

進むのも戻るのも大変だった。

 

結局どうにかこうにか

自力で切り抜けましたが「海の怖さ」

を実感した出来事でした。

 

ダイビングでも

「怖いこと」

はありました。

 

とはいっても当の本人は事態の深刻さをまったく

理解していなかったのですが…。

無知であるということは時として武器になるようです。

 

サイパンのグロットというところに行ったときの話です。

先輩方があまりに速く進行していくので

僕はついていくのに必死でした。

今思えばそれが原因の一つなのでしょう。

 

気づくと僕の残圧は50

先輩の残圧は120という状態になっていました。

 

あわててインストラクターに報告する先輩。

近づいてくるインストラクター。

その場で

「BC脱着・交換」

をすることになりました。

先輩いわく

「練習以外で、実際にやるやつは初めて」

だそうです。

 

言われるがままに

BC交換をし

帰路につく私たち。

 

ポイントに戻ったときには

残圧は0になっていました。

 

「海猿」を見て

事態の深刻さ

インストラクターの方、先輩方のありがたさを改めて思い知った僕ですが

その時は

「へー。」

としか思ってませんでした。

本当にバカでした。

インストラクターには

「あんなに冷静にBC脱着した人は初めて」

と言われました。

(←まったく自慢になりません)

 

僕は湘南に住んでいるということもあって

海が大好きです。

大学では

「自称・海の男」

です。

 

でも実際はそんな甘いもんじゃない。

「海の怖さ」はもっとたくさんあるんだと思います。

一方で「海の楽しさ・素晴らしさ」

もたくさんあるんだと思いますが。

 

夏になって海に行かれる方はたくさんいらっしゃると思いますが

事故には十分気をつけてくださいね。

ライフセーバーの方の言う事はちゃんと聞きましょう。

「うぜー」とか思っちゃダメですよ。

 

でわ

良い夏を!!